人工内耳の手術をしたのが今年の1月なので、
もうすぐ一年になります。

入院中に医師や看護師と会話ができるくらい聴こえの成績がよくて、
マッピングもあまり微調整の必要がないほど聞きとれているらしいのですが、
やっぱり、人工内耳を装用しても健聴者レベルではなく、中等度難聴程度の聴力なんだな〜と、昨日改めて実感しました。


息子と雪道をてくてく歩いていたら、
(昨日降り始めた雪は、今日の朝にはひざ下まで積もっていました!雪
70代くらいの男性がすれ違う時に、
にこにこしながら「なぜ?」と聞いてきたんです。


「なぜ?」って言われても、こっちが「???」汗

「え?」と聞きなおしたら、今度ははっきり、ゆっくり「な・ぜ?」

え〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜。何が「なぜ」なの?主語はないの〜?
ここでようやく私も「すいません。私、耳が悪いのでよく聴こえなくて…」と。

すると、「この子、なぜ?」ともう一度答えてくれたんだけど、まるで哲学的な問いかけ。なんと答えていいのか分からず。

「なぜ」に似ている単語を、必死に頭の中の広辞苑から探していたら、
息子がいつの間にやら、指を3本立てていました。
あ〜、なぜじゃなくて、「何歳?」と聞いてたのかと把握。
おじさんも、息子が答えてくれたので元の笑顔に戻って、また歩き始めました。


寒い雪道で口をあまり動かさないから、言葉が不明瞭だったんだな。
もともと雪国の人は口を動かさずに話すから、読唇にはむかない話し方なのに余計に分かりづらかった〜。
おまけに湿気で、人工内耳の耳掛けマイク(とスピーチプロセッサ)の動きも悪くなってたんだろうし、ダブルパンチ。


ほんと一瞬どうしようかと思いました汗
筆談を頼もうかとも思ったけれど、きっと書いてくれって頼んだら
「書くほどの話じゃない」と断られて去って行っただろうし。(推測だけどね)


断られるのは慣れてるけど、
寝る前に「なんだったんだろ…」と悶々としてしまうことがあるので、
こんなことになるくらいだったら、いっそ話しかけないで!な〜んて思っちゃうことも。

地域の人となにげない会話で交流することって、すごくいいことなのに、
小さいなぁ、自分。


話は逸れますが、
学生時代。英会話の授業で聴こえてきた単語から会話を推測して理解しなさいと教えられても、つい全部を聞き取ろうとして会話についていけなくなったことを思い出しました。


海外旅行に出て、現地の人と話すうちにだんだんと全部理解しなくても半分以上理解できれば、まいっかと、考えが変わってきたけれど、難聴者の会話(聞き取り)もそんな感じかな。全部を聞き取るのはあきらめてます。もちろん聞きとる努力をしているけれど、どこかで仕方がないと線引きしないとやってられないです。


だから、大体理解できれば、まいっか。と思って生活してます。
でも、今回みたいに短い単語を、ぽんっと投げられると困るな。推測できないもん。
知らない単語や聞きとれない単語は、何回聞いても分からない!(開き直り)

だから、相手が「幼稚園児かな?何歳?」とか「ぼく、3歳かな?4歳かな?何歳?」と、その単語に近づけるヒントをくれるとすごく助かる。
もしくは、「何才?」を「いくつ?」って言い換えてくれたら聴こえてたかもしれない。
これもやっぱり英会話に似てますよね。より簡単な単語に置き換えてもらうのってよくあること。


ただ、難聴者が困るのは、お互いに日本人だってわかってるから、
相手が聞こえるように話そう!簡単な言葉に置き換えよう!ヒントを出そう!
…ってならないんですよね。

しかもどういう話し方が聞きやすいかは人それぞれだし。
伝えようと相手がどんなに頑張ってくれても聴きとりにくいこともあるし。
  (→小児科で体験したこと
これはなかなか難しい問題です。
きっと正解は一つじゃなくて、目の前の人の状態に合わせて、お互い試行錯誤しながら答えを見つけていくしかないんですよね。


テンションが下がっている時など、
できることなら誰とも会話せずに、すごせたらいいな〜と思う日があります。
実際にひきこもりのような日々を送っていたこともあります。
でも、それじゃダメなんですよね。
家族や友人が、少しずつ聴こえない・聞き取りにくい私とのコミュニケーション方法を模索してくれたように、私自身も、聴こえる人(健聴者)と、どうコミュニケーションをお互いの負担が少ない方法でできるかを考えていかないといけないんだな、きっと。
それが私自身のためにもなるし、他の聴覚障害者のためにもなるし、めぐりめぐって健聴者のためにもなると思う。


聴覚障害は、コミュニケーション障害
その言葉の重みが、どんどん私の中に降り積もっていく感じがしました。



聞き耳を立てるこんな風に話してくれると助かる聞き耳を立てる
  矢印人工内耳をつけて行った病院の感想
  矢印耳マークついてる病院に行ってきた
  矢印歌うように話す美声の人が苦手です。
  矢印難聴者が雪道で会話すると、こう聴こえる。
  矢印人工内耳から1年。実際に1年間で聞こえる音・聞こえない音はこんな感じ
  矢印難聴で友達は減っていくのか?


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コメント
> テンションが下がっている時など、
> できることなら誰とも会話せずに、すごせたらいいな〜と思う日があります。

ものすごくよくわかる・・・

ただ会話するだけでも、ものすごく神経使うし気も使うから、
すんごいエネルギー消費するよね。。。
  • Ayami
  • 2009/12/17 11:20 PM
ですよね。
会話を聞き取る(読み取る)だけで精一杯で、会話を楽しむ余裕なんてないことよくあります。

内容が分からなくても、場の空気壊さないようにニコニコして、周りの人がうなづいたり笑ったりするタイミングで、自分も真似して…。
でも実は、なにが面白かったんだかちっとも分かんなくて、一人ぽつん。
仕方ないけど、そんなときは寂しいし、疲労感だけ残ります(^^;)。

でもそんなこともあるから、楽しく会話できたときは「やったー♪」って感じ。
しんどいときもあるけど、やっぱり交流はしていきたいですね(>_<)


実は、このブログはAyamiさんとある人とのコメント読んで、影響されて書きました!
自分がどれだけ聞こえていて聞こえていないかを書くことで、聴覚障害者に対する理解が深まればいいなぁって(*^-^)ノ

ズバッと本音が書いてあって過激だけど、胸がスーッとしました☆
  • みみべ〜
  • 2009/12/18 8:59 AM
あはは〜。
ちょっと喧嘩腰な書き方になっちゃったかなぁと後で反省したのですが・・・
でも、聴覚障害に付いて学んでいらっしゃる方なので、言いたいことズバッと言ってもいいかなぁと思って過激な発言しちゃいました(笑)

でも、それを率直に受け入れていただけたので嬉しかったです。
その方も素敵な方なんだなぁ・・・と思いました♪
  • Ayami
  • 2009/12/23 11:22 AM
ネットだと顔が見えないので、表現の仕方が難しいと思うのですが、
素直な意見を言えるAyamiさんは真っ直ぐな人なんだな〜と思いました。

ちょっとハラハラしたのが本音ですが、
喧嘩にもならなかったし、
そんな性格も含めてAyamiさんの魅力だし、
だからこそ意見を求めてくるんだと思いますよ!
  • みみべ〜
  • 2009/12/28 10:14 AM
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